
いよいよやってきました!ピン芸人の祭典「R-1ぐらんぷり 2009」。
芸人としてこんな祭典を見逃すわけはないというわけで、早速エントリーしました。
M-1グランプリでは相方の山路さんと一緒に漫才をさせていただきましたが、今度は1人での芸ということでネタ作りから始ることに。
■ピン芸のネタ作り
まずはどういった方向性のものをやるかを考えます。一発系、モノマネ系、フリップネタ系など様々なジャンルがあります。
コントや漫才と違い、難しいのは、突っ込みがないということ。
笑いの基本形はネタフリ、ボケ、フォロー(ツッコミ)という3段階を踏みます。これが二人だと出来るのですが、1人だとボケだけになってしまったりし、笑いが成立しなくなったりします。
一見すると笑いってボケだけで起きてるように見えますが、じつは全てがそろって初めて大きな笑いが起きてたりします。
たとえばある人が「おならをする」とします(ボケ)。実はそのボケよりも、そのあとその人が、足で物音を立ててみたり、口音をならしてみたりして、さも「おならをしてないよ」というようなバレバレな行動をすることをすることが、実は面白かったりします。
そして「絶対おならをしちゃいけない空間」、例えばエレベーターの中という「ネタフリ」があって、笑いが増えたりします。
あとはのってきたらボケを連発、フォローを連発すれば笑いの連鎖反応が起きるといった感じです。
なので漫才の場合、ネタフリやらフォローを役割分担できるので成立しやすいのですが、ピン芸の場合だと全て一人でやらなくてはいけません。なのでネタの作りを根本から変えなくてはいけなかったりします。
なのでこういった場合フォローやツッコミを代わりに、お客さんにやってもらったりといった方法を使ったりします。これはまず最初に「よくあるあるネタ」をやってお客さんの心の中で「あるある!!」とおもわせといて段々ボケをいれて最後に心の中で「それはねーよ!!」と突っ込んでもらうといった感じです。なので出てる人はボケてるだけなんですが笑いのスパイラルに上手く入っていくことが出来たりします。
なんだか笑いのことはまだまだ勉強中なのに、ネタ作りの説明なんてしててはだめですね。失礼しました。
そういった意味でピン芸は本当にネタ作りが難しいです。漫才のネタも書いていたのですが、一人芸のネタは本当に悩みます。
私のR-1ぐらんぷりの出場予定は1月中旬。なのでネタと練習は年末年始を利用してがっつりやろうと心に決めていました。
■突然の出場
12月暮れ、最後の仕事の追い込みに入っていた頃、「そういえばR-1ぐらんぷりがそろそろ開催だから予選でも見に行こうかな」とふと思い立ち、サイトを確認してみました。
出場者の名前には、アクセルホッパーや爆笑レッドカーペットではナイツのネタで有名な永井佑一郎さんや、OverDriveの緒方さんの名前が。面白そうな方々が出るなぁと思って出場表の下を見ていって見ると、!!自分の名前があるじゃないですか!!
自分の出場は1月中旬のはず!なぜ12月!しかもあと1日半後!最初は同一の芸名かと思いましたがどうやらそうでもない様子。記述をよく見ると「1月の申込が多かったため、一部の出場者を12月に繰り上げました。」と書いてあるじゃないですか。
これには本当に顔が真っ青に。なにせネタが出来ていない。そもそも出場者には1週間前までに郵送にて通知が来ているはずです。それもなんらかのトラブルだったのか届いていない。そもそも今日このサイト見てなかったらわからなかったという状態でした。
■ネタ作りへ
こうなってしまった以上どうしようもありません。というわけで早速ネタ作りに入ります。練習もしなければならないし、しかも時間がないという恐ろしい状態に。この状態で新しいネタを出そうと思っても早々出てこないことが判明しました。何時間経ってもネタが出てこない。気持ちは焦る一方です。ネタが出てこないというのはこれほどまでに辛いとは思いませんでした。もうトイレで吐きまくり、だけどネタは出ない。
そしてようやくいくつかのパターンでネタが完成、早速身近な人に見せてネタをチューニング。かなり笑ってくれてなんとか手応えを感じてほっと一安心。
■衣装探しへ
実はやるネタは衣装を伴うもの。そのキャラクターに応じた衣装を探しに行きました。ネットだと簡単に手に入るものが、その日のうちにそろえるとなるとこれは至極大変でした。地元でそろえられず、かなり遠くまで探しに行ったり、都心まで探しに行ったりと移動だけで時間が過ぎています。電車の中ではもちろんネタ練習。ずっと自分の世界に入ってぼそぼそ言っているので、隣の人達に完全に変人扱いされていました。
■ネタ練習

自分のホームグラウンド、代々木公園にて練習。舞台の立ち位置から時間、アプローチまで入念に詰めていきます。もちろん衣装も着ての練習。実はこれが一番恥ずかしかったり。そもそもこの格好で渋谷などを移動していたため、通りすがりのカップルなどに笑われたり、ものすごいチラチラ見られたりという状況でした。まあだんだん慣れてきました。
■そして出場へ

そして出場の時間が近づいてきました。舞台はお笑いの拠点、渋谷シアターDです。会場は80人くらいで司会はルート33さんでした。
出場時間は事前に聞いていたのですがなんとそれよりも約1時間前にいきなり携帯の電話が。「いまどこにいますか!?あと5分後に出場なので直ぐ来てください!」。こ、心の準備とか練習とか無視でいきなり出場です。
■楽屋へ

舞台の裏にある楽屋へ。急いで衣装の最終チェックを行います。ルート33さんや出場者5組くらいが入っている小さい小部屋でした。M-1グランプリの時も舞台裏での控え室があったのですが、それとは比較にならないくらいの緊張感が走っています。漫才の場合相方がいるので「大丈夫大丈夫」といったなんとなくの安心感があるのですが、ピン芸人は一人しかいないため誰にも話しかけることが出来ず、完全に一人でその緊張を背負わなくてはいけません。多分あの楽屋に入ったら緊張してない人でも緊張してくるくらいピリピリな状態です。
MCのルート33さんが出場者を発表した後いよいよです。出番あと2人目くらいの時が一番緊張しました。最初何しゃべるんだっけ状態です。そして出番次くらいになると落ち着いたのか急に気持ちが楽になってきました。
■出番
M-1グランプリの時もそうだったのですが、まあビックリするくらいどんな感じ覚えていないです。ネタが終わった後に真っ白になるというのは漫才の時と同様でした。だけど舞台自体はちょっと緊張しながらも楽しんで出来たなと言うのが感想でした。
終わって舞台から楽屋に入ったとき「お疲れ様でした!」と出場者のみなさんが声をかけてくれたのが何より嬉しかったですね。その言葉が温かくて意味もなくうるうるきてました。
そして着換えてそのまま会場を後に。この1日半である程度ですがなんとか形になったなと言うのが正直な印象でした。結果は予選敗退でした。永井佑一郎さんなどはもちろん通過されていました。結果はあれでしたが非常に勉強させて頂ける舞台だったなと思いました。
声をかけてくださった皆さん。ネタを見てくださったみなさん。本当にありがとうございました。次回に是非つなげていきたいと思います。
関連エントリ
memokami :: M-1グランプリ 2008に出場しました





