
WISH2009に参加してきました。
WISHとは「Web Innovation Share」の略で、「ウェブに関連したサービスや端末でイノベーションを生み出してくれそうなものを参加者全員でシェアする」ことを目的としたイベントです。
14組の個人や企業がプレゼンテーションを行い、審査員や会場が投票して受賞者を決めるというもの。
参加者も400名以上となり、大盛り上がりとなり、見ているこちらも非常に熱い気持ちになれるイベントでした。
欧米ではウェブ関連サービスをイベントで発表し共有する場所が少なからずあるのですが、
日本ではこういったイベントがなかったので、非常にありがたいですね。
主催をされたAMN(アジャイルメディア・ネットワーク)さんには感謝です。
発表された14人と受賞プレゼンターは次のとおりです。
■WISH2009発表14組
慶應義塾大学 ユビキタスコンテンツ・プロジェクト
株式会社コニット
サイドフィード株式会社
三三株式会社
ソニー銀行株式会社
田口元
株式会社ドレスファイル
日産自動車株式会社
株式会社ユーザーローカル
ランゲート株式会社
Akky AKIMOTO
株式会社こくばんin
株式会社サンゼロミニッツ
株式会社Cerevo
■受賞プレゼンター
賞 | プレゼンター | サービス・製品名 |
WISH2009大賞 | サイドフィード | JokerRacer |
AMN賞 | サイドフィード | JokerRacer |
Gizmodo賞 | 慶應義塾大学 | Xtel |
CNET賞 | 田口元 | ACTION*PAD |
ITmedia賞 | ランゲート | Lang-8 |
Impress賞 | CEREVO | Cerevoカメラ(仮称) |
BP.net賞 | ドレスファイル | DRESSPHILE |
■審査基準でおもうところ
さてさてイベント自体は非常に楽しく、プレゼンをされた14組のサービスはどれも興味深いものばかりでしたが
審査という意味において、もうちょっと審査基準がわかりやすかったら良かったなというのが正直な感想です。
発表者はソニー銀行さんから秋元さんのように個人でやられているものもあり、
何を基準に点数をつけたらいいのか悩んでしまいました。
ネタとして面白いのか、それとも自分が投資するならどのサービスか、
ウェブ界にイノベーションを起こしてくれるサービスならどれか、
など基準によってその評価は変わるのではないかと。
今回審査員がメディア系とブロガー系に偏っていたのもあって、
ブログやメディアとして取り上げやすいものが上位に来てた気がします。
ソニー銀行さんやすでに儲かっている法人さんの取り組みとかもめちゃくちゃ面白かった。
ただブロガーやメディアとしてこれらは選びにくいと思うんですよね。
この審査員の前で、自分がプレゼンさせてもらえるならマリオのシステムをプレゼンするなとか考えてたり。
完全にネタ系ですが。ただ投資家向けだとしたら評価低いでしょうね。
次回はベンチャーキャピタルとか、ネット系ベンチャーやってる方とかも審査員に加えつつ、
様々な視点で審査できたらわかりやすくなるのではと思ってるしだいです。
■私のWISH大賞
というわけで基準という話はありつつ、
どのサービスもイノベーションを起こしてる素晴らしいサービスばかりでした。
サービスとして面白かったのはやはり赤松さんの「Joker Racer」ですね。
ブロガーとしてやメディアという視点でみた場合、確実にこれがぬきんでてました。
自分が投資するサービスならという視点だと伊藤さんの「ユーザーインサイト」に投資しますね。
生活を変えてくれそうなサービスという意味では岩佐さんの「Cerevoカメラ」と、
慶應義塾大学の「xtel」ですね。
ネットとして新しい取り組みとしては「Lang-8」さんと「ドレスファイル」さん。
今までになかったまったく新しい取り組みとして応援したいですね。
そして個人的に「私のWISH大賞」を選ぶなら、百式の田口さんの「ACTION*PAD」です。
どのサービスもイノベーションあふれるサービスだったのですが、
田口さんのサービスが他のサービスと最も違うと感じたのは、
「他のこれからのウェブサービスにも、イノベーションを起こしてくれるサービスになりそう」
という点ですね。
田口さんがプレゼンでいっていた
「あえて課金ビジネスモデルをやって、日本の開発者を元気にしたい」
というキーワード。
ACTION*PADとしての成功はもちろん、ウェブサービスでお金が回る土壌を作り出し、
日本を元気にしたいというメッセージが非常に伝わってきました。
今までも多くの素晴らしいウェブサービスが出ているのですが、
収益などの問題からそのまま閉鎖してしまうというものもあります。
「良いものにはお金を払う」
そういった仕組みがウェブ上にでてくると、
今まで以上に素晴らしいウェブサービスに出会え利用することができるのではと思っています。
そういった意味で日本のウェブサービス業界(特に個人やベンチャー)にとっての
イノベーションにもなりうる取り組みになるのではと思ってます。
■まとめ
色々書いてきましたが、結論から言うと「全プレゼンターに賞をあげたかった!」という
一言に尽きます。視点を変えればホントどのサービスも大賞のサービスばかりでした。
私たちが知らないウェブサービスはまだまだたくさんあります。
ぜひこういった形で発表できる場がどんどん出てきたらいいなと思ってます。
WISHを開催・運営してくださったみなさま本当に素晴らしい場をありがとうございました!
WISH2010も楽しみです!
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