【書評】100万人から教わったウェブサービスの極意 



モバツイを作られた、えふしん(@fshin2000)さんからご献本いただきました。

モバツイはケータイのTwitterクライアントで、
いまや150万人超を超える会員をかかえてるサービスで、
藤川さんが2007年に個人で始めたサービスです。

本書では個人で始めたサービスをどのように育て、
運営されてきたかについて書かれています。

Twitterとはなんだったのか、個人でサービスを作る上でのモチベーションと悩み、
ウェブサービスの本質とはなんなんだろう?

この当たりのキーワードが藤川さんの言葉で
一つ一つ語られています。

本書を読んで、改めて気づいたことは、
モバツイは広告も含めたユーザー体験を提供していると言うことです。

モバツイは150万人が抱えるが故に、きちんとビジネスとしてお金を稼いで行かなくてはいけません。
そのために最もわかりやすい稼ぎ方が「広告」です。

モバイルやケータイサイトをご覧になってる方はわかるかもしれませんが、
ケータイで稼げる広告といえば「アダルト」や「金融」でした。

にもかかわらず、藤川さんは厳しい基準の下、上記のような広告を一切排除されてきました。
時には広告の大半を削り、お金にならないような状況になっても守ってこられた。

藤川さんは、モバツイはTwitterクライアントというツールとはとらえていなく、
ユーザーにコミュニケーションという「体験」を提供しているのだからとおっしゃいます。

Twitterクライアントは数あれど、モバツイが150万人以上にも愛されてきたのは
目に見えないこういったコンセプトがしっかり根付き、言葉に出来ない居心地の良い空間が
できあがってきたからこそでしょう。

頭ではわかっていても、生半可な気持ちでは出来ないこと。

自分がユーザーに「どういう体験を提供したいのか」を強烈に追い求めている、
藤川さんの裏側がみることができます。

ウェブサービスに関わっている、これから立ち上げる方に
オススメ出来る一冊です。

posted by 荒木 稔 | 2012年01月03日 | TrackBack(0) | はてブに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加
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