モバゲータウンが本当に最強なわけ(2/2) 

最初の記事で日本の文化の中で、モバゲータウンがアバターを
流行らせた話をお伝えしました。

日本は子供の頃、着せ替え人形で遊ぶというあそびがあります。

実は当たり前に行っているこの行為が、諸外国では当たり前で
なかったりします。

日本人はアバターを見たときに「あー子供の遊びか」と思うのに対し、
アジアの他地域の国々は「へーこんなのあるんだ」という意識を持ったりします。

その辺りの文化の違いをすることがアバターの発展につながりそうですね。

さて今回は「アバターを流行らせたことによる、モバゲーの強さの本当の意味」について触れていこうと思います。

アバターをどうビジネスに結び付けていくか。

アバターはその単体だけで、ビジネスにすることもできます。
流行ってるブーツ50円、おしゃれな服100円。
リアルマネーで販売するという方法です。

ただこれは非常に安易で、これだけではなかなか日本では
受け入れられなかったりします。

そこでモバゲータウンが考えたのは、広告との連動で、
仮想通貨を流通させ、服を買わせるといったものでした。

しかし実はこれにとどまらないことが考えられています。

"集客"をどう"集金"に結びつけるか



モバゲータウンにとって、もちろん広告は大きな収益源ですが、
本当の狙いは集金を担うサイトへのユーザー流入を狙っています。

400万人いる潜在ユーザーを、モバコレやモバデパにどうつないでいくか
そこに大きなポイントとして主眼においているところでしょう。

まずファーストステップとして、ショッピングをしたら仮想通貨を配る
という方法をとりました。

楽天などショッピングモールでは当たり前になってきた、
リアルマネーポイント還元の仕組み。

購入金額の1%が次回以降のショッピング時に割引として使えるという仕組みです。

これは結局リアルマネーの割引をしているに過ぎません。

しかしこのリアルマネーの換わりにモバゲーは仮想通貨、つまりはリアルマネーでは
ないものを付与することにより、購入価値を引き上げています。

ショッピングというと安易に発行してしまいがちなリアルマネー還元。
それを違う切り口で同じように付加価値を上げている戦略はやはり見習うべき
ところです。

ショッピングに慣れさせることのすごさ



アバターで服を買うとき、ショッピングで買うようにICCのフローを踏みます。
※ICC(Input(入力)、Confirm(確認)、Complete(完了))

ゲームのようにすぐ変えるわけではなく、あくまでネットショップのように
服や靴を買います。

一見すると当たり前のようですが、ここに大きなポイントがあります。

それは「ユーザーにネットショップでの購入をなれさせる」ということです。

モバゲーのユーザー、つまりはケータイのユーザーはネットでショッピングする層と
微妙に違っていたりします。

つまりネットで買い物をする人はPCのユーザーに比べ、圧倒的に少ないのです。

ではこういったユーザーからリアルマネーをいただくにはどうするか?
ネットショップを通じてものを買ってもらうにはどうするか?

それは「ユーザーを教育をすること」に他ありません。

今でこそ私も買い物はネットですることが多いですが、
最初の頃はネットショッピングは不安でしょうがありませんでした。

「ちゃんと商品が届くのかな?」
「お金だけ取られたりしないかな?」
「商品が傷ついていないかな?」
「自分の個人情報は漏れないかな?」

その不安はものすごく沢山ありました。

しかし何度かショッピングしていくうちに、amazonのワンクリック購入にも
慣れてくるくらいに成長している自分がいました。

それと同様なことが、買い物慣れしていない若い層には不安となって
付きまといます。

そのためユーザーに「ネットで購入するって簡単なんだよ。」
「ボタンをクリックするだけで買えちゃうんだよ。」
ということを言葉ではなく、行動で教えていくのです。

それをアバターの服という仮想のものを、仮想通貨で買わせてなれさせる。

そしてなにより、そのフローや画面ステップとまったく同じものを、
DeNAの集金エリアである、モバデパなどに適用していく。

このことでリアルな商品をあたかもアバターの服を買うように
敷居低くかってもらうことができるのです。

集客→回遊→集金→伝播



モバゲーのすごいところは集客した人員をうまくSNSにつないでいるところです。

サイト集客はうまいのにビジネスに結びついていないところ、
また集金システムがあるのに、集客できていないところ
そういった会社やビジネスモデルがありえないほど多くあるということです。

そのためキーワードとして
「集客→回遊→集金→伝播」をどのように行っていくか、
ここがビジネスとして成功するか否かのキーになってきます。

ではモバゲーにとっての流れはどうなっているのでしょうか。

まず「集客」には「無料ゲーム」を持ってきています。
ケータイのゲームといえば有料というのが通例にもかかわらず、
クォリティの高いゲームを無料で持ってくることで、
一気に集客することができました。

そしてなにより良く考えているのは、ゲームをゲームで終わらせていないという点です。

「こういうサイトを作るとき、どういうコンセプトでサービスを提供するのか?」

それがもっとも大きなキーワードになります。

モバイルサイトの企画案のときに良く出るのが
「とりあえず面白いゲームを出して、集客しよう!」
そう答える企画者が多かったりしますが、もう一歩踏み込んで、

「このコンテンツを使ってどうすることが目的なのか?」

を考える必要があります。

ただのゲームで終わっていない



モバゲーはただの面白いゲームを用意しているわけではなく、
きっちりとコンセプトを明確にした上で提供している点が、
他社の似たようなサービスとは違うところになっています。

モバゲーのゲームが素晴らしいところ、それを以下の3つに集約してみます。

1.ボタン一つのシンプル操作
2.ランキング機能
3.攻略要素をふんだんに入れる



ボタン一つのシンプル操作



モバゲーのゲームのすごいところは、ボタン一つしか使わないゲームしか
提供しないというところ。

「マニュアルレス」なゲーム。
このことで誰もが簡単に参加でき参加者の敷居を低くしています。

もちろん無料ゲームという特性上、参加のしやすさはかなり下がっているのですが、
そのうえで、人間本来の「メンドクサイ」というキーワードを元に、
極限までマニュアルレスで考えずに遊べるゲームを用意したというのは、
かなり考えられて提供されたサービスだと認識でいます。

しかもほとんどのゲームが数分でプレイできるものばかり。
長い長編のものに合えて手を出さないやり方も、コンセプトを崩していない証拠です。

ランキング機能



ゲームが終わると次にランキング機能に飛びます。
これはゲームをプレイしたユーザーの点数によって、ユーザーランキングが
見れるというものです。

「ランキングなんてよくあるやん」と思うかもしれません。
モバゲーがすごいのは、ランキングの名前をクリックすることで、
そのユーザーの掲示板に行き、即座にコミュニケーションが取れる仕組みを
構築しているところです。

モバゲーのゲームをプレイした方ならわかるかもしれませんが、
普通にゲームをクリアすると「9,800点」位の点数になります。

しかしランキングの上位の人を見ると「1,280,000点」などと
ありえない数値が出ていたりします。

どんなに頑張っても10万点いくか行かないかなのに、
トップのほうは100万点くらいでている。

なので「なぜこんな点数がでるんだろう?」
「どうやったらこんな点数を出せるんだろう?」と
普通に疑問に思います。

そこで現れるユーザーの掲示板。

「攻略方法を教えてください。」「100万点なんてすごいですね!」
といった内容の書き込みがものすごい多く書かれています。

つまり「ゲーム=集客」だけにおさまらず、次のステップである
「回遊」の部分までユーザーを引き連れているところが良い要素となっています。

今、SNSは乱立しています。
しかしそのほとんどは、機能としてはいいのに、集客できてないという
現実があったりします。

モバゲーもアバターSNSだけではここまで流行らなかったでしょう。
ゲームからコミュニティへのスムーズな流入によって
コミュニティ発生へと結び付けているのです。

攻略要素をふんだんに入れる



ありえない点数をいれることで、ゲームを攻略しようという意識が高まります。
それと同時に100万点も稼ぎ出した、1学生をランキングで出すことにより、
ヒーローを作り出しているところもポイントです。

コミュニティの発生条件の一つに「自己顕示欲」があると私は思っています。

「人より良く見られたい」「みんなにすごい!っていわれること」

人間本来の願望だと思うのですが、それをどうコミュニティに取り込めるかが
ポイントになると思っています。

ゲームでトップを取るのは、よくいる学生だったりすることが多いです。
その子が攻略方法を自分で見つけ、全国ランキング上位になることによって、
一気に掲示板に「すごいですね!」「攻略教えてください!」で埋め尽くされ、
なにより、その子を中心にコミュニティが発展する。

ただのゲームを用意しただけは、この現象は起きないのです。
攻略要素とありえない点数設定により、不均等から起こるコミュニティ。

そこまで全てを計算しつくし、コンセプトの元に提供されているのが
モバゲータウンのゲームそのものなのです。

これからのモバゲー



モバゲーは、集客→回遊→集金、そして友達を紹介することにより、
仮想通貨がもらえるしくみ「伝播」を実現しました。

すでに全てのパーツのドッキング部分が上手く回り始め、ビジネスとして
急速な拡大が出来る状況になりました。

モバゲーが目指すところはどこか?
それはケータイネットワークにおける「Yahoo!」の位置に他なりません。

早ければ2007年にはニュースなどの「メディア」を持ち、
そして横断検索できる「検索エンジン」を持ち始めるでしょう。

1つのスパイラルが出来上がった現状、そのスパイラルをどう横展開していくか、
2006年といううちに、もちろんそれまでのパイはあるにせよ、
そのような正のスパイラルに持っていったモバゲーそしてDeNA戦略は
非常に素晴らしいことだと思います。

いまからモバゲーを追随してももう間に合わないでしょう。

どうモバゲーとは違う切り口で、集客→回遊→集金→伝播の仕組みを作っていけるか、
今後のモバイルビジネスはこの辺りにかかってきそうです。



posted by 荒木 稔 | 2007年03月27日 | TrackBack(2) | はてブに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加
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